人間は二本の足で大地に立っています。
その足のバランスが崩れるということはその上にある身体のバランスが崩れるということ。全ては骨格、筋肉で繋がっているのです。
身体のバランスが崩れるとどうなるのか。例をあげてみましょう。
効率よく運動するためには「軸」が生まれる「良い姿勢」をとることが重要ですが、それを獲得するのが困難になります。
それにより、動きにくい身体を動かすための「余計な力」が必要となり、骨格や関節、筋肉、腱、靭帯全てにストレスが掛かります。運動に余計な力は不要です。「余計なもの」なのですから。
身体の物理的ストレスは怪我や故障の原因となります。
悪い姿勢は、呼吸・消化機能にも影響があるのです。 例えば、いわゆる「猫背」になると内臓や肺を潰すような格好になり、結果として十分な呼吸ができなくなります。これでは身体が要求する酸素量のみならず、脳の活動に必要な酸素が不足する事態となります。
酸素が欠乏した脳はどうなるのでしょう。まず脳細胞は生きていけません。判断力、行動力も衰え、筋肉を動かすための信号も正しく送られなくなります。思考能力も衰え、他人を思いやることもできなくなり、「キレる」ことが増えます。うつ等の失調症、アルツハイマー型認知症になる可能性も出てきます。
そして圧迫された内臓は消化機能が充分に果たせないばかりか、互いに局所圧迫・摩擦が起こり、機能不全や「がん」などの原因にもなるのです。
足元の崩れは膝、腰、肩へと波及し頭部に及びます。顎の噛み合わせにも影響します。これらはほんの一例に過ぎません。足のバランス、身体の姿勢が健康に及ぼす影響は決して小さくないのです。